私はある村に用心棒として雇われていた
その村はある軍に狙われている
村自体ではなく、その村にある鉱山
その鉱山から発掘される鉱石が非常に貴重で
高値で取引されるため、軍はそれをねらっているのだ
しかも最近では、原生生物ブーマを元に、改造モンスターを作っている
との噂まで聞く
その改造モンスターを使って色々な土地を占領しているとの噂も・・・
(これは、まだパイオニア1・2が出航する前の話です
 つまり地球・・になるのかな?)

―――――― 村の中の集会所 ――――――

小さな木造の集会所の中に
村長を始め、村の代表的人物が集まっている
私も・・その中にいる

村長「今日、軍の方から最後通告があった」
  「今日明日中にこの村を出て行かない場合、実力で村を占拠するそうだ」

村長の言葉にざわめき始める周りの人々

男「村長!それに従うってのか!?」

村長「我々で何が出来る・・・むやみに軍に歯向かえば我等に勝利はない」

男「・・・でも・・」

村長「わかっている、この村を離れたくないのは」
  「エルフィ、お前さんを用心棒として村に呼んだが・・どうやら仕事はないようだ」

「・・・・」
仕事・・・か・・・
私だってこの村に一ヶ月もいれば愛着も湧く
軍の命令とはいえ、この村を捨てるなんて・・
「私は反対です!」

村長「!?」
  「な、何を・・」

「この村は私が守ります!」

男「無茶だ・・女一人で何が出来る!」

女・・・?
女だからって・・・!

男B「そうだ!女の手で何が出来るっていうんだ!」

「っ・・」
「男がいれば・・いいのね・・・」

男「何?」

「いいわ!私の仲間を連れてきてあげるから!待ってて」
「明日の正午に戻らなければ、町を出て」

村長「勝手な事を・・」

「お願い!私を信じて」

静まり返る場

村長「・・・わかった、では明日の正午だ」
  「戻ってこなければ村は出て行く・・だが」

「・・・」

村長「だが、戻ってこなければ私達はお前を許しはしないだろう」

―――――――――――――――――
そこで話し合いは終わり、エルフィは村を出て、首都へと向かった

「・・・」
参ったなぁ、私・・・男の仲間なんていないんだよね・・
どうしよう・・・

深い森の中を歩いていると
脇の獣道から獣の叫び声が聞える

「!?」
何・・?
悲鳴・・・?叫び声・・・

好奇心に狩られてエルフィは声のしたほうへ向かう
足音を忍ばせ、息を殺して

―――――

叫び声のした場所・・
そこには原生生物の死骸が多数
そして、血みどろになった剣を持ったハンターらしき人物
何・・あれ・・

その光景はまさに地獄
死骸の臓物が辺りに散らばり、獣特有の臭気が辺りに広がる

「・・・」

パキッ
っと枝が割れる音がエルフィの足元でする

「!?」

????「誰だ!!」

先ほどのハンターらしき人物が手に持つ剣を投げる

ザクッ!
音と共にエルフィの隠れる木に刺さる

「・・・」
ば、ばれた・・・?

????「人間・・だな、出て来い、殺しはしない」

「・・・・・・」

殺意の無いのを確認するとエルフィは木陰から現われる

????「お・・女?」

!?
「な・・っ・・」

その言葉が効いたのか男に一気に近づき胸倉を掴むエルフィ

「女だから何!!私がここにいちゃいけないの!?」

????「は・・離せ・・苦しい・・」

「!」

正気に戻り手を離すエルフィ

????「ゴホッ・・・フゥ」
    「悪かった、俺はユウスケ、ちょっと迷ってしまってな」
    「彷徨ってたらこいつ等が襲ってきたんでな」

「ご、ごめんなさい・・私こそ・・」
でも・・迷ってた?
道があるのに?

ユウスケ「ところで、この辺でヒューキャスト見なかったか?」
    「俺の仲間なんだが・・」

「いえ・・見てないけど・・・」
アンドロイドなんて見かけたらすぐわかるわよ
そういえばこの人もハンターズなんだ
そうだ・・この人なら・・

ユウスケ「う〜ん・・・近くに温泉があるって聞いて来たんだが・・」
    「まずはヴィクセン探しだな」

「あ、あの・・・」

ユウスケ「ん?」

「私と一緒に村を守ってくれませんか!?」

ユウスケ「・・・は?」

エルフィは事情をユウスケに話す

ユウスケ「へぇ、それで君は首都に降りる途中だったんだ」

「ええ・・それで、協力してもらえる?」

ユウスケ「ああ、ヴィクセンもいいっていうと思う」
    「多分もう町(首都)に戻ってるな、俺のせいで・・・」
    「まずは町に行こうか」

「ありがとう、助かるわ」
よかったぁ・・
でもヴィクセンって・・どこかで聞いたような

―――――――――――――

首都へ到着したエルフィとユウスケは
ハンターズの集まる店、酒場へと向かった

―――― 酒場 ―――――

中は木造で、西部劇にでてくるような雰囲気がかもしだされている
ユウスケの探すヴィクセンは奥の机で座っていた

ユウスケ「ああ、いた・・・って、怒ってるなあれは」

当たり前だと思うけど・・

ヴィクセンのいる場所へと近づく

ヴィクセン「・・・おい」
     「ユウスケ・・何を迷ってるんだ」

ユウスケ「はは・・悪ぃ・・ちょっとな」

ヴィクセン「・・・まぁ過ぎた事をいくら言っても仕方ない」
     「ところで、後ろのは?」

ユウスケ「ああ、彼女は・・」
事情を説明w

ヴィクセン「軍に村が狙われている・・か」
     「ま、協力はする・・・が」

「・・が?」
何・・まさか何かよこせっていうんじゃ

ヴィクセン「温泉の場所教えてくれ」

「・・・」
・・・何・・この人達・・
もしかしてお笑いコンビ・・?
「わかったわ・・交渉成立ね」

ユウスケ「よしっ!これで俺たちも目的が果たせるな」

ヴィクセン「ああ、そうだな」

二人の目的がなんなのかは聞かないことにして
私達三人は村へと向かった

―――――――――――

着いたのは次の日の朝8:00

軍が来るのは明日・・・・
三人で軍からここを守れるかな・・

と、そんな事を思って不安がっていると

村長「おお、帰ったかエルフィ、で仲間は?」

エルフィ「村長!この二人です」

ユウスケ・ヴィクセン「よろしく」

村長「・・・ふ、二人?」
  「二人・・・だけ?」

エルフィ「ええ、でもこの人達は・・」

村長「ぁぁ・・・この村はもうお終いだ・・・」
  「避難を勧めよう・・・」

「あの・・・だから・・」

村長はエルフィの言葉に傾きもせず村へと向かった

ユウスケ「・・・まったく信用してないな」

「・・・こうなったら私達の力を見せて上げましょう!」
「どこまでやれるか・・」

――――――――――――――――――

そして村長や町の皆が避難しつつ夜は明け
ついに軍が来る日が来た

村は静まりかえり人っ子一人いないという状態だった

「・・・もうすぐよ」

ヴィクセン「・・・いよいよか」

村の入り口で三人がそれぞれ武器を持ち構えていると
山のふもとのほうから軍らしき集団が村へと向かってくる

ユウスケ「来たな・・・意外に少ないようだが」

「こんな小さな村、少人数で十分ってことね・・・」
目にもの見せてあげるわ

ヴィクセン「(威勢のいい女の子だな・・・w)」

集団がついに村の入り口に辿り着く

隊長らしき人物「ほう、命令どおり村を空けたようだな」
       「少しは知恵のある奴等だ」

「・・・あなたが隊長ね」

隊長「ぁ?まだガキが残ってるじゃねぇか」
  「出てかなければどうなるって言ったか・・わかってるのか?」

ユウスケ「弱い犬ほどよく吠える、見るからに貧弱な隊長だな」

隊長「な、なんだと!」

ヴィクセン「・・・図星のようだな、脳波が乱れているぞ」

隊長「なんだ貴様等!」

叫ぶ隊長に一人の兵士が近寄る

兵士「(小声)隊長・・あのヒューキャストとヒューマー・・
   死神ヴィクセンと稲妻のユウスケです・・」

隊長「な・・何ィィ!!?」
  「か、かかかかか  勝てるわけが無い・・」
  「ど、どうか命だけはお助けを・・・」

「・・・」
意気地ない隊長・・
それにしても・・どこかで見た事あると思ったら・・
漆黒の死神ヴィクセンと・・
葵の稲妻ユウスケだったなんて・・・
ハンターズで最近活躍してる二人が手伝ってくれるなんて

隊長「た、退却、退却だー!」

ヒーヒー言いながら逃げ帰る軍の集団
情けないったらありゃしない

その後どうなったかは言うまでもない
村人は戻り、村は軍に狙われる事もなくなった
ユウスケとヴィクセンは温泉の水に用があったらしく
それを町に持ち帰った

―――― 三日後 ――――

村長「本当にいくのかい?」

「ええ、私はまだまだ未熟です、だから旅に出ます」

村長「そうか・・・ならばこれを持っていきなさい」

そういって村長が差し出したのは一本の刀

「・・これは?」

村長「これはこの村の宝「月牙」、お前なら使いこなせるだろう」

「あ、ありがとうざいます!」

男「それとこれを・・」

男が差し出したのは真っ赤に染まったダガー系の武器

男「・・前は・・悪かったな」

「・・・ありがとう」
「じゃあ、私は・・」

―――――――――――――――――
こうして旅に出たエルフィは
直後、ユウスケ・ヴィクセンと再び出会い
彼等と共に旅を続けるのだった

(真っ赤なダガー = ブラッドストライク  のちのユウスケの武器)

 

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